第3回研究会開催のお知らせ
第3回動態論的メディア研究会
「方法としてのトランスアジア:いかにして<アジア>をひらくのか?
〜『トランスナショナル・ジャパン:ポピュラー文化がアジアをひらく』岩波現代文庫復刊トークイベント」
日時:10月16日(日)15時〜18時
場所:MEDIA SHOP(河原町三条)
スピーカー:岩渕功一(モナシュ大学)
ディスカッサント:大山真司(立命館大学)
モデレーター:北野圭介(立命館大学)
司会:北村順生(立命館大学)
※要事前申し込み。ご出席を希望される方は、1,氏名、2.所属先、3.懇親会の出欠の三点を明記のうえ、以下のアドレスまでご連絡ください。
mediadynamicsresearch.init[at]gmail.com
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岩波書店から2001年に出版された岩渕功一さんの『トランスナショナル・ジャパン:アジアをつなぐポピュラー文化』は、90年代の日本のポピュラー文化のアジアでの生産、流通、消費を、日本のアジア回帰という歴史的文脈の中で批判的に分析し、世界中で非常に広く参照されてきた先駆的研究です。発刊以降、アジア間でのポップ・カルチャーの相互浸透は急速に進み、異なるアジアのポピュラー文化は日常的な風景になりました。同時に特に東アジアにおいては相互の反感や排他主義が顕在化しています。
今回同著が『トランスナショナル・ジャパン:ポピュラー文化がアジアをひらく』として岩波現代文庫から復刊されるタイミングで岩渕さんを迎えます。1990年代以降の動向を整理しつつ、メディア文化をとおしたつながりにとどまらず、人の移動と交流、市民やNGO/NPOが展開している草の根の連繋も視野に入れて、柔らかな関係へとアジアをどうひらいていくのか、多いに議論したいと思っています。ディスカッサントは、東アジアにおける日本ブランドの様相を研究し、またロンドン大学で東アジアの視点からメディア・文化研究の教育・研究に長く関わってきた大山真司さんがつとめます。アジアの文化や社会の現象や問題を探求するための、国境、地域、そして学問領域を越えた「方法論としてのトランスアジア」の先駆けとなった本書の射程を解説すると同時に、この方法論が革新的な知識を生産出来る可能性、必要になる学問的な枠組みなどについても語りあいたいと思います。